目に見えないものを見せてくれる教育

「不登校も特別支援学級もない 同じ教室で一緒に学ぶ ふつうの公立小学校の みんなが笑顔になる挑戦」を描いた映画『みんなの学校』

先日、昨年3月に退職され、現在全国に引っ張りだこの木村校長の講演会に行って来ました。

映画化にまつわる秘話や出演した子供たちの現在を交え、学校教育の現状、本当に必要な教育とは・・・など公演時間いっぱいに熱弁して下さいました。
 


 

一瞬一瞬は本物

 

映画の一つの見せ場となっているマサキ。活発で気が強く、相手が先生であっても気持ちに引っかかることがあれば、きっちりと自分の意見をいう4年生。3学期になって、友達に暴力を振るうことが増えてきた。(※みんなの学校公式HPより)暴力を振ってしまう自分をコントロールできなく葛藤する描写が印象的でした。

マサキの反省文を承認した後、木村校長は職員室の先生方に「次が大事」と話す。とかく、次にしでかした時「この前言ったよね!約束したよね!」と言いたくなる。木村校長は「一瞬一瞬は本物。その点と点がどうつながっていくか…それが子供の可能性。」と仰る。この映画を初めて見た時、この言葉がずっしりと心に響いたことを鮮明に覚えています。

大空小学校に転勤してくるベテランの先生、世間で言われる所謂『いい先生』ほど、転任1年目に苦労するそう。世間では、言う事を聞く(従う)子供を増やせる先生、束ねられる(纏められる)先生が『いい先生』とされ評価される。いかに自分の言う事を聞かせられるか?にエネルギーは注がれ、自分の違和感を表現しない子がいい子とされる。
どうやら大空小学校では、そんな先生は評価されないらしい(笑)ベテラン、いい先生と言われた先生程、クラスを自分一人でまとめたがる。木村校長曰く「1人の子供を1人の大人が見れるわけない。大空小学校では、クラスや学年の垣根を超え、1人の子供を皆で見る。子供たちが帰ったあとは、全員で子どもたちの様子を報告しあう」反省とフィードバックの繰り返し。
「クラス担任ができるのにどうして校長先生とやり直ししなきゃいけないんですか!」私できるんです。そんなところにいたら見えるはずもない世界を魅せてくれているのだと感じた。

先生が『行くよ~』と声を掛け、ついてくるほとんどの子供。ついてこない一人の子供。世間ではついてくる子が〇とされ、ついてこない子が☓とされる。先生にとっては、ついてこない子をどうやったら(言ったら)自分のいうことを聞かせられるか、が重要事項となる。
さて、ついてくる子が本当に〇でしょうか?ついていかない子が×でしょうか?本当に教育が必要なのはどちらでしょう?

先生にとって、自分の言う事を聞く子はいい子。聞かない子は問題とされる。先生じゃなくてもそうだ。「分かりましたか?」と聞けば「分かりました」と言わせなければいけない。

同じことができる子を育てる。本当にそれが大事なのだろうか?木村校長は、邪魔する子、困らせる子、変わった子は、宝という。たくさんの学びを教えてくれる。こういう子を育てないかん。こういう子たちが国際社会に出ていくリーダー。

 

大人が変わったら子供がかわる。ならばそんな大人を増やしたい。

 

『こころの時代』と言われる昨今、様々な分野で心の事を扱う人が増えた。私もカウンセラーやセラピストと言われる立場に身を置いた期間がありました。相手が親だったり、パートナーだったり、子どもだったり、職場の人間関係や仕事そのものだったりと違えど、相談者は、相手の言動に目くじらを立て、約束したのに守らない相手をなじり、自分を後悔し、いかに自分の言う事を聴いてくれるか、理想通りにコントロールできるようになるか?の悩みに解決方法を提案したり、一緒に見つけたり、伝授する。結局『相手を変える為の手法に真の答えはない』相手を変えようとしても変わらない、自分が変わるしかない!と行きついたところで、解釈をすり替える世界に答えは見つからない。

そんなビジネスが蔓延する。その中に自分もいながら矛盾や偽りを感じ、真実を探求する中で巡りあったアイアイ講座。道徳の授業があるようにアイアイ講座を学校で学べる未来を描いているという製作者堤久美子さんの目指す共育を、映画『みんなの学校』に見た気がした。

そもそも、思い通りにならない。期待通りにならないのが人生というもの。そして、わかっちゃいるけど、しでかしてしまうのが人間。
わかっちゃいるけどやっちまう。辞めたいのに辞められない。やってしまって後悔する。反省したのにまたやっちまう。そんな業を持つのが人間。
そんな人生の機微を知った大人が一瞬一瞬を本物と信じ、その点と点がどうつながっていくかが可能性!と信じ見守ってくれたら、人は皆自分の天才性を開花させることができるのではないでしょうか?そしてその子たちは、困難を自分の力で切り開き、創作する力が培うのだと思う。
 

教育者でもない私が、学校の教育をとやかく言う気はまったくない。でも、大人が変わったら子供がかわる。ならばそんな大人を増やしたい。未来を担う宝に接する大人が変わったら地域が変わっり、世の中が変わると信じている。そんなパワフルな日本人たちが世界に羽ばたいていく。そんな未来を描いている^^